今まで気づいていなかったけれど、もしかして自分にも発達障害の傾向があるのではないか?と気になりだしてきたということはありませんか?
・本屋さんでたまたま見た「大人の発達障害について書かれている本」が、「自分がこれまで悩んで来ていたことと、とても一致する」ことが多かった
・長い間鬱病の治療をしているけれど、鬱病の原因が発達障害の二次障害によるものであるということを最近知った
・子供の発達障害について詳しく調べていたら、発達障害の特性と自分の生きづらかった悩みがとても似ていた
お子さんに発達障害があると言われ、驚きながらも受容していく中で、ご自身にも凹凸の特性があることに気づかれたら、やはり最初はとても動揺されますよね。
近頃は、「発達障害」という障害名が、マスコミなどでも多く取り上げられ、かなり浸透してきたので、「大人になってから実は自分も発達障害だった」とわかる人が増えてきているとのことです。
実は発達障害を抱えているのに、そのことになかなか気づくことができず、「自分は周りの人と同じことがいつもできない、だめな人間だ、本当にそそっかしい」などと言って、自分の特性をうまく知ることができないままだと、自己否定感ばかり強まってしまうようになります。
自己否定感が強まってしまうと、本来のあなたが持つ「得意なところやすてきな才能」も「できない!ダメだ!」というネガティブなエネルギーに負けてしまい、どんどんかすんでいってしまいます。
診断名はつかないかもしれないけれど、自分にどんな特性があるのかが今よりはっきりわかれば、「苦手なことは避ければ良い」し、「得意なところをもっともっと生かし、あなたが楽しいと思えることを増やしていける」人生に変わっていけるかもしれません。
そこで今回は、「大人になってから自分が発達障害かもしれないと気づいた人たちが、どのようなきっかけで発達障害に気づくことができたのか」ということについてよくあるパターンを3つ紹介します。
就職後にトラブルが続き、鬱病となり心療内科で診断されるケース
まず、一番多いのは「就職後に職場で様々なトラブルが続き」、人間関係がこじれたり職場をクビになってしまったりして、抑うつ状態となり、心療内科を訪れた際に、それが「発達障害の二次障害として起こっている」ということが明らかになるというケースです。
学生時代までは、発達障害を抱えていても、生活の中で自分で自然とフォローしていたりすることで、特性が目立ちにくく、大きな問題にならないことが多いのですが、職場では様々な負荷がのしかかり、キャパシティを越えてしまうことで特性が強く出てくるというケースが多いです。
例えば、「職場の暗黙の了解をなかなか察することができず、人間関係がこじれて」しまったり、「大切な書類をなくしてしまう」「時間を守ることができない」、どんなに慎重にやっても「絶対に簡単なミスを犯してしまう」など、こういったことが続いてしまいます。
そのうち、周囲からも「怠けている」「やる気がない」などと言われてしまい、すっかり自信をなくし、抑うつ状態になってしまうのです。
新入社員のうちは、慣れないし社会人生活でうつ状態となり、「適応障害」であるという診断がつくことが多いのですが(わたしも昔、そうでした)
後にその中のすべてが適応障害でなく、何割かの人たちは、「発達障害の二次障害によるものだった」ということが後からわかるケースが多いようです。
我が子の発達障害について知識を深めるうちに、自分もそうであると気づくケース
次に、今話題になってきているのが、お子さんに何らかの発達障害やその傾向が見つかり、相談を重ねているうちに、親である自分自身も同じ傾向があるということに気づき、そこで初めて自身の発達障害を意識するというケースです。
ADHDなどは、家族間での遺伝性も指摘されており、生まれながらにして、その家族全体が ADHD 傾向にあった場合、「それが普通だ」と思いこんでしまうので、なかなか自分が少数派であることに気づきません。
そして、そのまま大人になり、自分が親になったときに、「いろいろなことがうまくまわらない」と感じ始めるケースも多いようです。
子育ての中でどうにもやりづらいことを感じたり、「他の人たちが普通にこなしていることを、自分たち親子はつまずいてばかり」でうまくいかないと感じることが多いようでしたら、一度相談に行ってみられると、ママ自身の傾向などがよくわかり、生活がとてもしやすくなりますよ。
周囲が気づき、通院を促し発覚するケース
本人に発達障害の自覚がなくても、「周囲の人たちは何となく前からそうだと思っていた」、少し考え方や受け取り方が違っているなと感じていたなど、本人よりも周囲の人たちの方が、当人の発達障害に気づきやすい場合も多いです。
テレビ番組などで発達障害の特集をしていて、何気なく家族や親しい友人などに聞いてみたら「実は前からそうかなと思っていた」という返事が返ってきたというものです。
発達障害の診断があるなしにせよ、そういった自分を受けとめてくれている友人や家族がいてくれることは、とてもありがたいことですね。
まとめ
さて、いかがでしたか?
今回は大人の発達障害に関して、どのような場面がきっかけになり、診断に繋がったのかということについて紹介しました。
発達障害かな?と感じることがあっても、「本人が生活する中で困り度合いが高くないのであれば、無理に診断する必要はない」と思います。
ただ、「何だかうまくいかないという、強い生きにくさ」を感じていたり、「今後の子育てのためにも、自分のトリセツを持ちたい」、「自分のことをもっと詳しく知りたい」という場合は、気軽に発達外来を受診されてみることもおすすめです。
おそらく、初診から確定診断が降りるということはまずないと思われます。
(わたしも、子育て中に自分がADHD だと初めて気づいたのですが、その際も初診では確定診断まではつきませんでした。)
自身の特性を知るために、病院へ行ってみるもよし、そのあと確定診断まで進み、必要であれば手帳を取得するもよし、あなた自身があなたのことをもっと好きになり、生活が楽になっていくのが一番です!
ただ気になってしょうがない、自分をもっと助けてあげたい!と思われるのであれば、勇気を出して気軽に受信されてみてくださいね。
こちらのリストで全国の「大人の発達障害を診断してくれる病院」を探すことができます。
医療総合サイトQLife(キューライフ)ADHD(成人)を相談できる病院検索
https://adhd.co.jp/otona/hospital/
最後までお読みいただきありがとうございました。