「大人の発達障害の確定診断ってどんな感じなのだろう」と気になられていませんか?
・自分も発達障害の傾向があるかどうか調べてみたい
・期間や費用、通院回数はどれくらいかかるのか具体的に知りたい
・どんな流れで診断が出るのか、興味がある
最近は「大人のADHD」という言葉が有名になりましたね。
本屋さんにもたくさんの関連本が置かれています。
わたしは自分の子供が自閉症とわかったときに、発達障害のことについていろいろな本を読んだり情報集めていました。
その時に「ここに書かれているADHDの特徴って、みんなはそうでないの?」と、自分が少数派の感覚を持っていることに気づきました。
そして、本当にADHDならば「障害者手帳の取得」も検討しようと決めました。
自閉症の我が子の世界に、少し近づけるような気がしたのです。
不安もありましたが、「本当のことを知りたい」という好奇心が強かったです。
あと悩まされていた「過食衝動」と「睡眠障害」も治せるかも、という期待もありました。
いま、受診を迷われているあなたも、「実際はどんなふうに診断までの流れがあるのか」が、ざっとわかると不安がやわらぎますよね。
そこで今回は、「わたしが大人のADHDの確定診断を病院で診断されるまで」の体験を包み隠さずにリアルに紹介します。
目次
初回:入室15分でソッコー「中度ADHD」認定
まずは地元で発達障害外来があるという心療内科に電話をしました。

受付の方:「じゃあ、今週金曜日の午前に来てください」
という感じで数日後にあっさり予約が取れました。
当日、問診票を記入し待つこと10分ほど。
診察室に通され、先生から初めてのご挨拶といくつか質問をされました。
先生:「小学校の頃は片付けなどは得意でしたか?」

先生:「他に、小学校で印象的だったエピソードはありますか?」

というように前半は先生からの質問に答えました。
そして、入室からわずか10分強くらいで「ADHDの傾向が多分にありますね。」と先生の言葉。
あまりにもあっさり言われるものなので、つい「えっ?」と聞き返してしまいました。
行列ができるスゴ腕占い師ばりに「わたしの特徴」をズバズバあてられる
その後、「現在、こういう悩みや特徴はありませんか?」という質問をいくつかされ、ピッタリ当てはまるものばかりでした。
たとえば
- 何かにハマると集中しすぎてぶっ通しで何時間も作業してしまう
- その結果、睡眠時間が連日3時間とかになり体調を壊す
- 極度の方向音痴
- 建物に出入りすると、自分がどちらから歩いてきていたかわからなくなる
- 尋常じゃないくらい「メモを取る」習慣がある(忘れるから。書いても忘れるけど)
- 料理が下手すぎる、火事などの事故レベル
などなど、今まで性格だと思っていたことが、ADHDの特性だったということがいくつもわかったのです。
最後に、確定診断や手帳の取得を考えるなら「母親と一緒にもう一度診察に来るように」と先生から言われました。
あと「できる限り、車の運転は本当にやめておいたほうがいいです」とも、2回も言われました。
興味があり、詳しく話を聞きたかったので、母に同伴してもらうことにしました。
この日のお会計は、初診料込みで4千円程度でした。
2回目:母同伴でミニ質問会
次に訪れたときは、母と待ち合わせをして病院へ入りました。
2人いっしょに診察室に通され、先生と3人でお話をします。
今回はおもに母に向けて、先生がいくつか質問していました。
ただ正直、「質問、ほんとにマニュアルそのまま読んではるな」という感じでした。
うちの母は、聞かれたことに対して
「いいえ」
「そういうふうには思いませんでした」など、あまり私のADHDには気づいていなかったようでした。
そして2回目の診察は10分足らずであっという間に終わってしまいました。
「さらに検査を受けられますか?」と先生から聞かれたので、検査予約をしました。
「発達検査の日が決まったら連絡します」ということでこの日は終了です。
この日のお会計は2千円程度でした。
3回目:ペーパーテストと臨床心理士面談

前回病院を訪れたときから、連絡を待つこと早2週間。
案内されたのは3ヶ月先の日付でした。
希望者が多いようで「噂通りの待ち時間の長さ」だなと実感しました。
3ヶ月待ち病院を訪れると、今度はたくさんの量の、検査用紙の記入を求められました。
細かな質問も合わせるとざっと200問以上あったのではないかと思います。
- 「はい」「いいえ」で答えてください
- 5段階で当てはまるものに答えてください
など次々とチェックを続けていると最後のほうは何が何だかよく分からなくなっていました。
待つこと1時間、診察室とは別の部屋に通され臨床心理士さんと対面しました。
自分と同い年ぐらいかなという女性でした。
実はこの心理士さんが、何やらとても忙しそうで、終始ソワソワしていらしたのがめちゃくちゃ気になりました。
先ほど書いた検査結果用紙をもとに、心理士さんから質問があります。
30分程度でした。
質問に対して、自分が言い終わらないうちに
「あ、はい、わかりました。じゃあ次」という感じでとにかく目まぐるしかったです。
時間の都合などがあったのかもしれませんがね。
そして「はい、これですべて分かりました!この結果は2ヶ月後にまた聞きにきてください」ということであっけなくこの日も終了しました。
わたしは当日、うまく自分の状態を伝えきれる気がしていなかったので事前に自分についてのメモを作成していました。
ついでにそのメモも提出してきました。
さらにこの日は、自分が回答した発達検査と同じぐらいのボリュームがある聞き取り用紙を「母親に記入してもらってくるように」と渡されました。
結構な量だったので、これは大変だなぁと申し訳ない気持ちになりながら母にお願いしました。
この日のお会計は検査代込みで9千円程度でした。
4回目:テスト結果告知とADHD確定診断
検査から待つこと数週間。
「検査結果ができたので聞きにきてください」と病院から連絡をもらいました。
結果はひとりで聞きに行くことにしました。
はじめに前回いそいそしていた心理士さんとの面談です。
分析結果をもとに、心理士さんが見立てた「わたしの傾向」をお話をしてくれました。
- 手先が不器用
- 多動性がある
- 知的障害やアスペルガーの傾向は無い
など。
ペラッとした結果用紙も一枚くれました。
自分のことについて改めて数字を交えながら教えてもらえるとおもしろかったです。
ただ何を質問していいかよくわからないまま、あっという間に30分のカウンセリングは終わってしまいました。
その後先生のところに行くと「これでADHDの確定診断が無事に終わりました」的なことを言われました。
無事に診断されたけど、特に何も変わらない
診断後、先生から「治療などはどうされますか?」と質問されました。
どうされますか、というのはどういう手段があるのかというと。
おもに「有料のカウンセリング」か「薬」の選択になるようです。
薬か~と、一気に気分が乗らなくなりました。
過去、うつ病の薬をやめるときにものすごくつらかったことを思い出し、体が完全に嫌がっていました。
ADHDの確定診断が出たものの、結局「過食衝動」や「睡眠障害」を魔法のように、どうにかできるものではないという当たり前のことがわかりました。
さらに「障害者手帳」については申請が通るかどうかすごく微妙なラインだという説明をされました。
わたしが現在、専業主婦で生活できていることも大きな要因だそうです。
救済の必要が特に無いと。
取れるかわからない手帳のために、これから何度も役所へ行き、いろんな人の手を借りて、たくさん時間をかけて申請をすることを思うと、今はいいや、とやめてしまいました。
と、こんな感じでわたしのADHD確定診断までの心療内科通院は幕を閉じました。
まとめ
さて、いかがでしたか?
30代主婦の私が、大人のADHDを病院で確定診断してもらうまでには
- 通院4回
- おおよその費用18000円
- おおよその期間 半年強
というコストがかかるということがわかりました。
また、母親に協力をしてもらうことが結構負担かけたと思うので、しんどかったです。
正直、診断が出たところで当たり前ですが自分そのものは何も変わりませんでした。
「確定診断が出れば、今困っていることがどんどん解決するかも」と思っていた自分の想像とはちょっと違ったようです。
医療を勝手に過信しすぎていたなという感じがしました。
絶対おすすめ本「おとなの発達障害かもしれない!?」
大人のADHDのことを「もっともっと知りたい」というあなたにおすすめ本の紹介です。
森島明子さん作「おとなの発達障害かもしれない! ? (コミックエッセイの森) 」です。

ADHD本人も、周りの支援する側の人も読んでおいて損はない内容です。
かわいらしい絵のマンガなので、グイグイ読めます。
「感覚的な違い」の説明って、すごくむずかしいのですが、こちらの本ではとてもうまく表現されていました。
あと、コンサータなどの「お薬を飲んだら実際どうなるの」っていうところが意外と得にくい情報なので、しっかりかかれていてわかりやすかったです。
こちら、森島さんのアメブロでかなり大量に試し読みができるのでぜひご覧になってみてください。
さて、今回のレポートで、ADHDの確定診断がどんなふうに進んでいくのかということが、イメージしやすくなられていればとても嬉しいです。
行こうかな行くまいかなとモヤモヤされているよりも、いっそエイっ!と受診されるほうが、スッキリしますよ。
あなたのことをより詳しく知って、苦手なことは避けながらラクチンに生きていきましょう。
では、この辺で。どうもありがとうございました。
すぐ忘れる。待つのがツラい。イライラしがち。簡単なミスが多い。
もしかするとそれ、「隠れ貧血」かもしれません。
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