「発達障害と幼稚園」療育か園か?3~4歳児向け判断基準7項目

発達障害の子供を「定型発達児と触れ合わせて成長させるために」療育施設を卒業し、幼稚園に入園させたい。

 

・発達がゆっくりな子たちにまざっての生活は「正直刺激が少ないのでは」ないかと悩んでいる

・将来、小学校の普通クラスを考えたときに、早めから「地域の子供たちとの交流」を作っておいたほうがいいのではと焦る

・療育の先生からはイマイチ良い返事がもらえないが、幼稚園のプレクラスに通わせたい

 

いつまでも、子供を療育施設のみに通わせ続けることは、「かえって本人の可能性を狭めてしまう」のだろうかと思い悩みますよね。

 

このまま療育に通わせ続けるのか、幼稚園入園を考えるのか。

最良の選択をしてあげたいけれど、「願書の締め切り」期日までに、何らかの答えを出さなければなりません。

なんとなくそのまま現状を継続してしまい、「やはり幼稚園に行かせればよかったか」と、一年間療育に対してモヤモヤした後悔を持ち続けてしまうことは避けたいですよね。

 

現在、療育施設に通う子供が「幼稚園にステップアップするのに具体的な判断基準の目安」があればどうでしょうか?

基準をもとに、落ち着いて進路を決められるので、今のお子さんに適した環境を提供してあげられますね。

 

そこで今回は「療育施設から幼稚園にステップアップするために、必要な7つの具体的な基準」を紹介します。

立ち歩かずに食事ができるか

お子さんが「食事中に立ち歩くことがないかどうか」は、まず一つの重要な目安です。

幼稚園の3歳児クラスになると、食事中に毎回立ち歩く子はかなり少ないです。

周囲の子供たちが座って食事をしている中、お子さんだけがいつもウロウロしてしまうと、どうしても先生たちに手がかかってしまいます。

また、家では立ち歩くことがなくても、「環境が変わると落ち着いて食事に集中できない」という子もいます。

療育施設では毎回座って食事を取れているかどうかを、確認してみましょう。

子育て支援センターの食事スペースなどに、持ち込み食をして「環境が変わっても座って食事ができるかどうか」もぜひ試してみてくださいね。

言葉での指示を理解できるか

お子さんが園の先生の「口頭での指示をどのくらい理解できるか」も大きなポイントです。

定型発達の3歳児であれば、かなり複雑な内容でも、先生の指示を耳から聞いて理解することができます。

「みんな集まって、ここに座りましょう。おくちチャックですよ~。」

と、先生が声をかけたときに、どのくらい行動に移せるかですね。

 

仮に、今通っている療育施設でもお子さんが「耳で聞いただけでは、指示がわかりにくい」という段階では、幼稚園での生活はまだハードルが高いかもしれません。

なぜなら、幼稚園の先生たちは、療育の先生のように「わかりやすく専門的な言葉がけ」は、たぶんしてくれないからです。

大勢の子供たちを見ながら、園の先生が話していることがどのくらい理解できるかを、ひとつ大きな目安と考えてみましょう。

地域の児童館の、リトミック講座や親子遊びなど、「先生がいて指示を出す設定遊び」に参加してみて、お子さんの様子を観察するのも一つの方法ですよ。

言葉を使って自分の思いを伝えられるかどうか

お子さんが「言葉を使って意思や喜怒哀楽をどの程度表現できるか」という点ではいかがでしょうか?

3歳児クラスの幼稚園では「言葉のやりとりで子供同士が意思疎通を学んでいく」段階です。

ごっこ遊びをする、自分たちでゲームのルールをつくる、喧嘩になったときに解決をはかろうとするなど、「言葉を使った高度なコミュニケーションを取りあう場面」が多く見られるようになってきます。

その中で、言葉で自分の意思が伝えられないと、お子さんが「自分だけ仲間に入れない」という疎外感を強く感じてしまう可能性があります。

また「自分の思いが伝えられないはがゆさ」やもどかしさを感じイライラしてしまうことも。

 

「集団の中に入ればどんどん言葉が育ってくる」という考え方もありますが、これはすべての発達障害児に当てはまるわけではありません。

言葉という刺激を、うまくキャッチする準備がまだできない段階では、周囲の子どもたちの会話が過剰な刺激になり、ただ苦痛に感じてしまいます。

言葉を使って、自分の思いをどのくらい伝えられるかを、慎重に見極めてあげてくださいね。

集団遊びに参加できるか、また参加したい気持ちがあるか

公園や児童館などでお子さんから「他の子供たちと一緒に遊びたがっている」様子は見られますか?

発達障害の傾向を抱える子供たちは、「周りの子供たちに興味を抱きにくい」特性があることが多いです。

周囲の子供たちと一緒に何かするより、ごく自然と目の前の興味あることに一人で没頭しがちになります。

おとなしいタイプの子は、集団の活動に参加せず部屋の隅で別行動をとっていても、先生たちに見過ごされてしまうことも。

また、気づかれても「害がないならいいか」と放って置かれてしまうことも実はよくあります。

「刺激をたくさん受ける」どころか、これではただ何時間も一人遊び状態ですよね。

そんな状態であれば、療育施設で特性をよく知る先生たちにリードしてもらいながら、もう一年過ごす方が何倍もプラスになります。

お子さんが集団遊びに、自発的に参加できそうか、興味は持っているか、怖がったりしていないかなどを観察してみてくださいね。

おむつはずれが完了しているかどうか

お子さんが日中おむつ無しで過ごせるかどうかも、チェックしたいポイントの一つです。

日中はパンツで過ごせる子も、どのくらいの頻度で失敗があるかなど、事前に幼稚園の先生としっかり確認をしておきましょう。

「おむつが濡れていることにまだうまく気づかない」、また「おしっこが出たとサインを出せない」等の場合は、おむつはずれはもう少し先になりそうですね。

おむつはずれに関しては、入園条件の一つにあげている幼稚園も割とあります。

希望されている園ではどうかを事前に確認されてみてくださいね。

希望の幼稚園で加配精度があるかどうか

入園希望の幼稚園では加配の先生がつけられるかどうかもぜひチェックしてみましょう。

そもそも、加配制度をまったく採用していない幼稚園というのもあるんです。

入園と同時にお子さんに加配の先生をつける必要はなくても、制度があれば途中から利用することもできますね。

選択肢は多い方がいいので、なるべく加配制度がある幼稚園を選びたいところです。

 

また、幼稚園は療育施設と比べて、先生一人当たりが受け持つ子供の数が、とても多いです。

おおよそ療育施設では、お子さん10人に対し、先生が4~5名。

対して幼稚園では、年少クラスでもお子さん35人に先生が2人など、圧倒的に手薄になります。

この、先生が少ない中で「特定の子供に先生たちが手を取られている」と、「不公平」「他の子が手薄になっている」と保護者からクレームが来る場合もあります。

最悪の場合は、退園を迫られてしまうことも。

実際利用するかは別にしても、加配制度があるかどうかを幼稚園選びの際に必ず確認してみてくださいね。

療育の先生からゴーサインが出ているかどうか

いま通っている療育施設の先生から、「幼稚園入園に関してゴーサインが出ているかどうか」は非常に大きなポイントです。

療育のプロから見て「もう少し課題がある」という意見が出るとしたら、このままもう1年療育を続けてみましょう。

焦って早くステップアップするよりも、お子さんのプラスになる可能性がうんと高いです。

ステップアップの相談は、できるだけこちらから積極的に、アドバイスを貰いに行くようにしましょう。

各幼稚園の特色や、卒業生たちがどの園に在籍しているかなど、色々な情報を得て、検討されてみてくださいね。

まとめ

さて、いかがでしたか?

 

来年度の進路について「療育をもう1年続けるか、幼稚園に入園するか見きわめるポイント」については

・立ち歩かずに食事ができること

・言葉での指示が理解できること、自分の意思が伝えられること

・集団遊びに参加したいという気持ちがあること

・おむつはずれができていること

・希望の幼稚園で加配制度があること

・療育の先生からもゴーサインが出ていること

というお話でした。

 

発達障害の傾向の強さに関わらず、どんな子供にとっても療育を受けるということがマイナスになることはありません。

幼稚園に通わせるのであれば、特に初めのうちは療育も並行して通える状態にしてあげることが望ましいです。

突然、今までの療育施設から幼稚園に変わってしまうということは、お子さんにとって「言葉もわからない異国に一人放り込まれる」ようなもの。

様々なことが処理しきれず、「外の世界=わかってもらえない、怖い」となり、二次障害を招いてしまうかもしれません。

 

お子さんの意向を聞いたり、様子を見ながらゆっくり丁寧に、両施設の時間配分を調整していきましょう。

療育施設でしっかり基礎固めをし、お子さんの情緒安定を最優先させながら、幼稚園入園のタイミングについて慎重に検討してあげてくださいね。

 

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

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